宮城県石巻市の震災復興の状況について視察して参りました。被災前の人口約16万3千人に対し、死者3249名、行方不明者530名となり、死者・行方不明者は人口比2.3%となり、これまで救援に入った岩手県の大船渡市や陸前高田市が概ね1%程度だったのに比し、かなり高い犠牲者率となってしまいました。
(現在の人口は15万2千人)
また、住宅の損壊も多く、7万4千棟のうち、被災住宅は5万3千7百となり、73%が罹災。これにより、仮設住宅7300、民間賃貸6600戸を用意して全壊の方々を中心に入居されています。
これだけの甚大な被害をもたらした大きな要因は、北上川を津波が遡上したこと。全国的に多くの児童が流されて亡くなった大川小学校もこの北上川に沿った地域にありました。
現地視察をしましたが、堤防は4~5m程度はあり、川からは300mくらいの距離があったため、地元の人々の意識でも、津波がこれほどオーバーフローしてくるとは想定していなかったとのこと。
これにより、大川小学校の先生は北上川にかかる橋が比較的高い位置にあったため、そこへの待避を考え、長く校庭に居た後に向かった途中で流されてしまいました。
学校を見ると、校庭のすぐ南側は山となっており、山に逃げていれば全員助かったことは明確なことから、誠に残念であり、完全に人災であると感じました。
生徒が30分も指示を待った校庭です…
学校から北上川方面を望む光景。多くの住宅が流され、ガレキのみ…
沼津市の各学校においても、震災発生時には的確な避難行動がとれるように、周知徹底して頂きたいと思います。
また、石巻市に隣接し、原発も立地している女川町も視察しましたが、小さな入り江集落が大変多く、そのほとんどが津波により壊滅しており、三浦地区を抱える沼津市としては、同様の想定となることから、徹底的な山側への避難路整備を促進しなければなりません。
to be continued…