会派視察として、議会改革の取り組みで有名な会津若松市議会を訪問してきました。広域合併を経ての平成19年の統一地方選挙後から取り組みが始まり、会津若松議会基本条例や政治倫理条例の制定にまでこぎつけました。
その特徴としては、市民のニーズに的確に合った政策形成を行うために、市民との意見交換会、広報公聴委員会の設置、議員間による政策討論会の実施などを基本条例に規定し、実施をしている点にあります。
意見交換会では、全議員が6人1チームに分かれ、5班編成し、市内15地区を回って行うというものであり、年度2回行われてきました。議会報告はもとより、議員手数や報酬問題等の課題についても意見交換を重ねてきているようです。
これに加え、分野別意見交換会も行われ、これは幼稚園協会、障害者自立支援協議会、図書館を考える会などとの専門的領域についての意見交換会となっています。
また、議員間の政策討論会については、沼津市議会では実施されていませんが、様々な主張があるにしても、大局的な見地からの合意形成が議会としても必要となるケースがあることから、実際の運用状況などについても今後研究をしていくべきものと思います。
広報公聴委員会の最も大事なアウトプットは、市民への議会広報(沼津では議会だより)ですが、沼津に比し、各議員の質問が写真、名前入りで丁寧に記載され、また全議員の各議案に対する賛否も明示され、より議会報告らしい内容に充実されており、この点も当市議会でも検討すべき課題です。
総じて、会津若松市議会は、合併を経験して様々な議員の離合集散があった経緯から、かなりの緊張感を持って、市民に向いた議会改革を実現している点は素晴らしく、沼津市議会でも議長を中心にもう一度精査していきたいと思います。