行政(市役所)職員の潜在能力の開発や底上げを計ることは行政運営の効率化の面からも重要であり、また市民に対するサービス業である視点、仕事への姿勢も不可欠。これらの点を従来の年功序列の人事制度から脱却させて推進を図ることを提唱してきましたが、以前から行政改革に積極的な富士市では企業支援のプロと若手職員による勉強会を始めたとの報道。素晴らしいトライだと思います。特に、狭くて同質の独特な職域文化の中で長い職員生活を送っていく若手には、そのモチベーションの高揚と市職としての確たるマインドセット(心構え)を持って頂きたい。ずいぶん前の沼津市でも若手職員が活発に自主勉強会を行っていたと聞きますが最近は…??
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企業支援のプロに学べ 市職員にも「挑戦力」 富士(静岡新聞)
2009/11/19
市職員も民間に負けない「挑戦力」をと富士市役所の若手有志がこのほど、ビジネスサポートに当たる同市産業支援センター(エフビズ)の小出宗昭センター長を講師に勉強会を始めた。発想法を磨き将来はコラボも目指すつもりだ。
エフビズは同市が市内中小企業の活性化を狙い昨夏、豊富な支援実績を持つプロの企業支援家小出氏を招いてオープンした。以来、多くの民間事業者が訪れ、新たな連携や商品開発、販路開拓など成果が生まれている。
「ビジネス支援のノウハウは、事業分野にとどまらず市の活性化や行政の向上にも役立つのでは」。エフビズが広める「挑戦力」に着目した市人事課の研修担当有川一博さんが、若手に自主グループへの参加を呼び掛けた。エフビズも「いつかはコラボも」と協力を快諾した。
グループには市の商工農林部門とともに議会事務局、市民税課、市の地区支所のまちづくりセンターなどから若手8人を含む10人が集った。初日は「お茶を売るには?」をテーマに9人が柔軟な思考方法を学んだ。
「ビジネス分野に限らず、市の職員と一緒に広く地域を盛り上げていきたい。互いに刺激し合いたい」。若い職員に呼び掛けた小出センター長は早速、「前例にとらわれていたら可能性を見落としてしまう」「良いサービスでもお客さんや市民に伝わらなければ意味はない。名前や見せ方は大切」とアドバイス。職員は次々と投げ掛けられる質問に答えたり、ポイントをメモしたりしながら聞き入った。
「目まぐるしく変化する民間の動きに触れることは若手にも刺激。新しい発想を持って職場で挑戦してくれる職員が育ってくれたら成功」と有川さん。最年少参加者の市民税課太田有紀さん(24)は「挑戦を形にしていける周りを巻き込むノウハウも吸収したい」と目を輝かせた。勉強会は毎月1回継続する。