一家仁なれば一国仁に興る。一家譲なれば一国譲に興る。一人貧戻なれば一国乱を作す(なす)。その機かくの如し。此れ一言事をやぶり、一人国を定むと謂う。
→国民の上に立つ政治家が身を修めて家を教えて一家の内が仁なれば国民はその感化を受けて仁の道に振るい興る。一家みな謙譲なれば国民も感化されて謙譲の風興る。これに反して、もし上一人が貪欲で背徳の行いをするときには、国民もこれにならって乱を起こすようになる。その根元は在上者の一心の微より起こるので、それを機(キーポインjト)という。これを「一言、事をやぶり、一人国を定む」というのである。~
国の政治の有り様とは、かくの如し、在上者一人の微により国が滅ぶこともあるのは歴史が証明している。現在の首相や与党幹事長の責務がそれにあたります。一方で、国民も誠の政治を行っているのか、素直に感じ取ります。先の一説は、先週末の中国古典の四書のひとつである「大学」の勉強会(東洋哲学勉強会)でちょうど取り上げた中にあった一文。政治に携わる人は、政治家、リーダーの原本である「大学」を今一度学びなおすべきかもしれません。長崎県知事選挙の結果は2000年以上前の「大学」が予見しています。