全国初、犬の殺処分ゼロをほぼ実現したことで大きな話題となり、全国メディアでも多く取り上げられた九州・熊本市の動物愛護センターを訪問してきました。(会派視察の一環)
写真は所長で獣医師の松崎さん。この方の熱意と努力で実現!

犬はH11年に742頭殺処分していたものが平成21年はとうとう1頭に!ネコについてもH14年610匹殺処分からH21年には6頭に!驚異的な数字です。


犬については、市民にわかりやすいように里親募集の際にカラー写真&犬の情報を正確に広報などに載せるとともに、市のHPでも閲覧できるようにされています。ネコについては、ボランティア団体との連携を密にして成果を生んでいます。

収容された犬たちは、ストレスを生まないように、日中極力屋外に出し、また施設内ではリードでつないで行動範囲を限定し、感染症や妊娠等避けるとともに、収容頭数の最大化を計っています。(収容キャパ以上に犬が保護されて処分してきた経緯もあり)





施設面は非常に古く、昨年訪問した横浜市の最新のセンターとは雲泥の差がありますが…横浜市は建設にあたり、何度も当該施設を訪問しノウハウを享受したとのこと。ちなみに、暖房の灯油も市民から寄付されているそうです。



全般的に、このように殺処分を減らすには職員のモチベーションと日常行動の努力によるところが大であると痛感しました。
職員の時間が有るときには、犬たちに簡単な躾マナーを教えたり、トリマーを臨時職員で雇用して保護した犬はすぐにキレイにするなど、しっかりとマネージメントされています。(静岡県ではこのような事はされていません!)
最も職員の皆さんの愛情を感じたのが、老犬でも殺処分しないで飼い続けていること。里親探しも最長で2年11ヶ月も施設で係留して探したケースもあったそうです。(静岡県は1週間程度)
また、政令指定都市であり、保健所行政の責務がある熊本市は、今年、最も規制を強化し動物の適正販売をさせるための条例を独自制定させるとのこと。衝動買いを誘発している利益優先の現在の販売業者の規制が一番効果あり!
ここ数年で環境省の政策により殺処分の削減に向けた取り組みが全国的に成され、静岡県でもH18年犬&ネコ=11506頭殺処分だったのが、H22年には6000頭まで減少していますが、熊本市のような真剣な取り組みを行政が行えば確実に減少させられます!
写真は、自分のNPOが殺処分前に保健所から引き受けた犬の状態。シャンプーさえもしてもらっていません。

当クラブにてシャンプー&トリミングして見事里親決定!の写真。