現在、平成25年度事業で市長が津波避難用の築山(つきやま)を「ときわ保育所園」の隣に作ろうとしています。
「ときわ保育所」は、沼津港外港堤防の東側、0~5歳児80名、職員20名。耐震強度は補強により最高ランク性能で、1階が園舎、2階は自治会館、2階での海抜高は10.5m、床面積362㎡。この付近は1m以上の津波到達が発災後6分30秒、最大津波高は6.8mとされ、堤防高9mあり直接的には守られているものの、周辺からの津波浸水は約1m。
一方、築山はゲートボール場を潰し土盛りをして海抜12m程度、頂上のスペースは150㎡しかなく費用は数千万円単位(H25は詳細設計費700万円)。
問題視しているのは、自立歩行不可能な幼い園児を築山まで屋外避難をさせること。この地は津波浸水に加え、砂地で地盤弱く、液状化危険度「大」。揺れが収まり避難にあてられる時間は数分で、本当に子どもたちの命を守れるのか。
自分の主張は、より安全で十分な高さのある園舎2階の避難とし、状況によって2階屋上に避難できるように階段を設置すること。屋上の海抜は13.9 mもあります。
これを一般質問で取り上げましたが、市は「建築基準法で屋上は人が乗らない前提であり1㎡30㎏の耐荷重しかないから屋上避難は認められない、もし人が上がるなら強度をあげるために多額の費用が必要」と答弁。しかし、幼児たちの平均体重はわずか15㎏で80名、職員入れても計2400㎏、これに対し、屋上は324㎡もあり全体の耐荷重9720㎏、7320㎏も余裕あり!
わずか150㎡しかない築山には住民、観光客の避難も想定と言ってますが、この築山隣りには市の下水処理場の屋上550㎡を津波避難ビルに指定しており、また千本西町の住民が海に向かって避難してくることは考えられません。
本件で自分の頭にあるのが、これまで3回現地を訪れた石巻市大川小学校の大参事。校舎は堅牢な2階建でしたが、屋上への避難階段なく地上避難をしたために84名の尊い命が失われました。
平常時、日常使用を前提の法律を盾に取るのではなく、あくまで命を守る緊急避難用として階段設置できる様、人道的見地からの例外規定を設けるように国への折衝を含め真剣に取り組むことが市長、行政の責務!築山ありきの姿勢には全く納得できません。