沼津市が伊藤忠商事より寄贈を受けた市内西浦地区に公益財団法人動物臨床医学研究所(山根理事長)が建設予定の「人と動物の未来センター」について、地元からの反対の意向が示されていることなどから、平成26年度一般会計予算委員会で自分より詳細質問を行いました。
そもそも、当初この設立話が持ち上がっていた伊豆の国市が設置反対の立場を取ったのか?本会議でその理由を同僚議員が質したところ「市長選挙で反対候補者が当選したため」との市長答弁。設置反対を唱えた理由、背景を質したのですが、それ以上の情報はないとのこと。
こうしたことから、伊豆の国市議に連絡を取り詳細をヒアリング。それによると…議会で全員協議会を開催し、この公益財団法人の計画に信憑性がない、信用できないと判断、こうした流れを汲み、小野候補が反対を表明して当選したのが経緯とのこと。
具体的には、①がんセンターと連携しての医療研究にも寄与と山根理事長が主張していたが、がんセンター・山口総長に確認したらそのような可能性は無いと否定、②財団は資金なく土地・建物・運営費用すべての支弁を要求、収支計画なし、③観光スポットになるとのことだが魅力的根拠に乏しい…など。
沼津市議会予算委員会でも市長、当局に同様の観点で自分が質問、答弁を要求しましたが、結局伊豆の国市の際と同レベルの計画内容であることが判明、また、収容できる動物数は当初の犬300頭、猫100匹から犬100頭、猫50匹へ減数となり、保健所や民間ボランティアとの連携も未だ検討されていないなど、あまりに杜撰な状況であることから、市有地をこの財団に貸与することの抜本的な見直しを求めました。
また、その後行われた財団による地元説明会でも明確に地元の反対意向が表明されたことから、当該財団による「人と動物の未来センター」の設立は極めて厳しい局面に陥ったと言えます。
しかし、一方で、これまで自分も取り組んできた犬や猫の殺処分ゼロを実現していう取組みは大変重要であり、しっかりしたスキームで再構築できたら良いと思います。今回、地元反対が強かったのは地元へのメリットを感じないというのもその理由のひとつでしたが、老人福祉施設を訪問しリハビリのサポートを行うセラピードッグのような施設であれば歓迎との声も届いています。単に、動物の臨床・保護施設ではなく、時代に合致し、地元とも共存していけるコンセプトが求められていると考えます。