沼津駅の高架化事業の事業主体である県の川勝知事は、先のプラサヴェルデのオープンである7月の20日には、貨物駅移転問題も含めた鉄道高架事業の今後の取組について、知事として明確化するということを昨年来アナウンスしてきました。
しかしながら、結果的には「高架事業は重要であり進めていく」とのコメントはあったものの、その前提となる貨物駅移転については明言がなく、その後のマスコミ報道などでは、貨物駅移転先の桃里に線路を南北横断できるような橋状スペースを構築するとの意向が示された模様。
これは、貨物駅移転反対の地元地権者の懐柔策とも取れますが、反対派地権者は、貨物駅移転の前提の中では、このような案は受け入れ難いとの認識を示しています。
一方で、知事としては貨物駅自体の不要論を相変わらずお持ちのようで、線路上の橋状スペースの設置も含めJR東海、JR貨物社長などとの会談も予定しているようですが、JRとしては貨物輸送は大変重要視しているこれまでのスタンスを変える可能性はないと考えられることから、知事の構想はどうなるのか不透明なのが現実です。
結局のところ、6年前に石川県知事が強制収用法の適用を進めようとした時点から、県による有識者会議やPI委員会などを多くの労力と時間を割いて行ってきたものの、厳しい見方をすれば、何も物理的な進展に繋がっていないとも言えます。
沼津駅周辺は、プラサヴェルデがオープンし、西武百貨店跡地は民間企業によるビアガーデンがスタート、更に旧西武百貨店新館はRAKUUNが吉本劇場や屋上ビアガーデンをオープンさせるなど、短期的な活気創りは前進していますが、10年後、20年後を見据えた中心市街地のあり方を再構築していくためには、早期の総合整備事業の推進、完成が必要であり、知事としての行動力と英断を期待したいと思います。
これ以上待てません、沼津は!!