行政視察として下関の動物愛護センターを訪問しました。平成21年に開館、総事業費は9億6千万円。それまでの殺処分を中心とした施設内容から、共生に向けて動物愛護を推進できる様、ハード整備面の配慮に加え、命の教室、しつけ方教室なども推進。
加えて、成犬譲渡なども進める一方、殺処分については世界初の人用の吸入麻酔剤リサイクルシステムを採用。この麻酔剤を吸引させることで、これまで多くの殺処分施設で採用されている二酸化炭素ガスによる殺処分に比べ、犬たちが苦しむことなく、処分が行われることに。
下関市の殺処分数は、平成21年犬278頭、猫1502頭から、平成25年度には犬140、猫874へ。減少はしているものの、まだまだ多い殺処分数にセンター長は苦慮されていましたが、近年は20頭以上の多頭飼いの飼養放棄は3件ほど発生したそうで、その際の殺処分は苦痛であったと吐露されていました。
いずれにしても、どんな最新設備を導入しても、人間のわがままで動物の命を奪うようなことは1日も早く止められる心優しい社会を目指したいと改めて感じさせる施設訪問となりました。