先日、水道部長より「沼津市下水道ビジョン」策定に向けての概要説明がありました。沼津市の下水道の普及率は平成25年度末時点で56.7%。全国平均が77%ですから、大きく整備が遅れている状況であり、日頃、市民より「いつになったら下水は来るのか?」という質問が絶えません。
そうした中で、平成27年から36年にかけての下水道事業の基本方針を定め、計画期間での実施する施策を明確にするのが今回のビジョン策定の目的。
一方で、ネガティブ要因としては、沼津市の人口想定が約30年後で約13万9千人まで減少。布設済の管路は525kmありますが、最も古いもので40年以上が経過、約16%の86kmで30年経過。中部浄化プラントは供用開始から36年、中部ポンプ場は通水開始から44年経過し、耐用年数の50年が迫っています。
加えて、損益は火の車状態。営業収支は19億円の赤字、一般会計から25億円を繰り入れても営業外費用9億円あり、結局3億円の赤字。未償還残高(借入金)は430億円に上ります(沼津市全借入金1310億円)。
これに対し、25年度に整備できた下水道は約7kmで事業費は約10億円…。
これまで計画区域に指定されているところでは、時期未定の下水道を待つしかないところもあるわけですが、このような状況を鑑みると、下水道一辺倒の市の方針を転換し、人口密度の低い所や整備時期の見通しの立たないエリアは、下水道整備を取り止め、合併浄化槽などの敷設(含、補助制度)による排水浄化を図っていく方が合理的であり、エコのまち沼津らしいと思います。
本件改革の必要性は以前より指摘してきましたが、今回こそ、市役所の方針を改めるよう議会の側から強く提案していきたいと思います!