県議会12月議会が開会、冒頭に川勝知事より提案説明があり、その中から新型コロナウィルス感染症に関連する内容について、参考までご案内いたします。
◎新型コロナウイルス感染症の現況について
「新型コロナウイルス感染症は、10月末から県内でクラスターが相次いで発生し、11月18日には、1日の新規感染者が過去最多の87人となるなど、急激に増加を続け、極めて厳しい状況であります。
本県の警戒レベルは、「県内警戒、県外警戒」のレベル4ではありますが、クラスターが頻発している静岡市、浜松市の状況は、「特別警戒」であるレベル5相当であると認識しております。また、全県で病床の逼迫度合いは高まっております。これ以上の感染拡大は、県民の皆様への行動の抑制を更に強力にお願いする事態につながりかねません。11月27日から12月20日までの約3週間を集中対策期間として、感染防止対策の徹底をお願いいたします。
爆発的な感染拡大を起こさないよう、感染防止対策の手を緩めることなく、県民の皆様の命と健康を守ってまいります。」
注)レベル4=「感染まん延期前期」:施設での感染防止対策徹底、感染リスク高い行為を回避
レベル5=「感染まん延期中期」:不要不急の外出自粛、営業時間短縮要請を含む行動制限あり
レベル6=都市封鎖級「感染まん延期後期」:外出禁止や休業要請
◎新型コロナウイルス感染症への対応について
「インフルエンザ流行期に備えた医療提供体制の整備につきましては、感染の急激な拡大が続いている新型コロナウイルス感染症に加え、インフルエンザが流行した場合に備え、発熱等の症状のある患者が、かかりつけ医等の身近な医療機関で相談し、診察・検査を受けられる体制の整備が必要であります。
このため、県内医療機関の協力を得て、発熱等の症状のある患者が増加した場合にも、診療や検査が受けられるよう、「発熱等診療医療機関」として、約700か所を指定いたしました。今月16日からは、「帰国者・接触者相談センター」を「発熱等受診相談センター」に名称変更し、発熱等の症状のある方に診療可能な医療機関を案内することにより、かかりつけ医がいない方も安心して受診できる体制を確保いたしました。
また、病床の逼迫への対応につきましては、更なる病床の確保に取り組みます。併せて、軽症者のための宿泊療養施設を浜松市に新たに1施設確保するとともに、療養対象者の拡大を検討するなど、入院が必要な中等症以上の患者に適切な医療を提供できる体制を確保してまいります。
検査体制につきましては、東部保健所、中部保健所及び環境衛生科学研究所に、新たに抗原定量検査機器を各1台導入したことに加え、医療機関等における検査体制を強化することにより、検査可能数を現在の約6倍となる1日最大14,500件まで拡大いたします。これにより、インフルエンザ流行期の検査需要の増加に対応するとともに、感染拡大地域における広範囲な検査や福祉施設での一斉検査を実施し、クラスターを早期に封じ込め、感染の拡大防止に全力で取り組んでまいります。」
ご参考)新型コロナウイルスのPCR検査、抗原検査の違いについて
・新型コロナウイルス感染を疑ったらまずはPCR検査:ウイルスの遺伝子を増幅させて検出する方法。鼻や咽頭をぬぐって細胞を採取して検査、発症から9日以内なら唾液からの検査も可能。結果は当日~2日後判明。
・抗原検査は簡便だが精度が劣り、PCRの補助的な位置づけ:ウイルスに感染した細胞が特異的に産生する抗原を検知して診断に導く検査。抗原検査をするキットは30分ほどと非常に最短で検査ができること、特別な検査機器を使わずに検査ができるというメリット。
・PCR検査も抗原検査も保険認可されており、原則医師の判断で行う。
☆師走となり、何かと慌ただしい日々が続くかと思いますが、感染防止に細心の注意を払って頂くことを心よりお願い申し上げます。