今日の午前中は「ぬまづまちづくり講演会」に出席。第2部の講師は日本政策銀行参事の藻谷氏。以前にも何度かレクチャー(講演)を聞いたことがあったが、今日はテーマも絞れていて大変参考になった。何よりも、さすがと思わせるデータ分析による理論的考証と説明は今までに「まちづくり」系の講演で聞いたことのないような切れ味。特に、今日は「沼津市の中心市街地を活性化する上でのキーワード」と題し、まちづくり3法改正により郊外への大規模商業施設の出店規制のあり方が全国的な課題になっている中、これについての考え方を明確に説明。具体的には、全国的に商業施設の床面積は大型SCにより増加しているが、地域ごとに見るとどこも売上げ減少、雇用者数減少となっている事実。好調そうな東京や名古屋でも同様。これは、高齢者の増加もあり、また消費嗜好の変化でSC程度の商品では需要は伸びないこと、また、大型SC進出により既存店の従業員数は減少させられ、さらに大型SCの立ち上げには一時的に新規雇用されるものの、落ち着いてからは効率化が進みパートなどはリストラさせられることによるものとのこと。沼津市に大型SCが来ることにも、同様にプラスはないと断言されていました。その他、中心市街地再生に向けた提言などもあり、とても中身の濃い講演でしたが、初めてちゃんと見た藻谷氏のプロフィールにはニンマリ。自分とほぼ同じ年で、東大法学部卒、コロンビア大でMBAまでは良いとして、「生来、地理的事象全般に興味があり、小学校時には世界各国、日本各地の位置、人口を暗記。その後、現在までにあらゆる手段により国内3200市町村の99.9%と海外53カ国を概ね自費で巡歴し…」。どうりであんなに知識の詰まった超早口の楽しい講演が出来るわけだ…面白い人です!