沼津の隣の清水町にある独立行政法人国立病院機構・静岡医療センターにお見舞いがあって行ってきました。以前は国立東静病院だったものが独立行政法人化、これに併せて新病棟の建設も進み、来年にはすべての病棟が新しくなります。以前の古い病棟に父が入院した際には正直なところ「これでは患者がかわいそう‥」と思ってしまったのですが、すっかり施設、設備も最新化されていました。お見舞いに伺った患者さんは、心不全となり、富士宮市立病院にて応急処置、そこでは手術が不可能であったことから、静岡医療センターに転院して緊急手術、閉鎖していた心臓弁を人工弁に取り替えて一命を取り留めました。このような高度医療技術に対応した病院が近くにあることは大変頼もしいことですが、一方で大変なのが、競合するそれぞれの地域病院の経営。先週、平成18年度決算の審査を終えた沼津市立病院も以前より指摘のとおり厳しい状況が続いています。平成18年度は、当初計画に対し、入院が△3万人の13万人、外来が△4万7千人の24万7千人、病床稼働率が△16%の74%。結果、一般会計から16億5千万円も繰入をしている(=補助金)にも関わらず3億3千万円の赤字決算となりました。累積赤字は30億間近。国による診療報酬の引き下げに加え、医師、看護士不足や病棟閉鎖などの要因はあるものの、将来的な不安は拭い去れません。今後は、経営改善策として、経常経費の削減は当然として、地域がん診療連携病院の認定や、地域医療支援病院の認定などによる診療報酬の引き上げ、収入増を図るなどの対策が講じられますが‥市立病院の健全経営化は引き続き大きな課題です。